谷内六郎館 空の色 海の色
海を見ました。
色んな船を見ました。
横須賀美術館から、海が見渡せるんですね。
横須賀美術館の谷内六郎館へ行ってきたのです。
週刊新潮の表紙絵の展示でした。
父親のカバンから出てくる雑誌の表紙。
高度成長のただなかで、ほかの雑誌の表紙とは
まったく違っていました。
よかったなあ。なまで見られて幸せだなあ。
湿度や気温がわかるんですよ。
空の色で季節がわかるんですよ。
あの空の色、海の色、そして、まばらな民家の間の闇の色。
あんなにリアルとは。
絵を描く人は、色の識別が物凄く細かく、自分を通過させて
隠れた色を再生する能力がある。
当たり前のことを、強く実感させてくれた絵でした。
映画「真珠の耳飾の少女」を思い出しました。
冒頭で、さまざまな野菜が映し出されます。
野菜だけを、丁寧に並べている。野菜だけが、映し出される。
少女は秘かに楽しげな表情です。
少女は、野菜の豊かな色のバリエーションを楽しんでいる。
野菜たちは、さまざまな色をもつ魅力的なものとして、
丁寧に映像にとどめられています。
フェルメールに雲の色を問われた時、少女は、
雲の白い色には、さまざまな色が含まれていることを答えています。
そこが少女とフェルメールの共感できるところであり、
フェルメールと妻が共感できないところでありました。
その共感を、少女は二度と誰とも語れない。
もしかして、フェルメールでさえ、画家でさえ、そうかもしれない。
たとえ他のすべてが順調で幸せでも、それが切ない。
あの映画、忘れることができません。
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